リザルトカレンダー:12月

12月の経過
  1
小平
2
武蔵野
3
高田馬場、TRONSHOW2000
4
TRONSHOW2000・TEPS2000FTRON忘年会
5
『ハスラー2』
6
六本木伊東豊雄:Blurring Architecture―透層する建築
7
蔵前、『生きものの記録』「中島みゆき・夜会の冒険」
8
日本橋、『スターシップ・トゥルーパーズ』
9
両国、本所松坂町公園(吉良邸跡)、旧安田庭園、横網町公園(被服廠跡)・復興記念館
10
成城
11
『リング』『らせん』『リング2』『死国』
12
『ザ・ワイルド』『ブルース・ブラザース2000』『追跡者』
13
桜田門
14
桜田門
15
桜田門、『椿三十郎』
16
桜田門
17
曙橋、さぬきのうどんや、『海獣ガジュラ』
18
天皇制のポリティクス
19
映画『ゴジラ2000ミレニアム』「大空の舞踏会 アエロバティックス日本グランプリ」『ゲーム』
20
御成門、『007/リビング・デイライツ』
21
『007/消されたライセンス』
22
池尻大橋
23
世紀末マシーン・サーカス
24
東陽町、カナディアンファーム
25
諏訪大社上社前宮、神長官守矢史料館Comlin『レオン』
26
茅野から
27
『ピースメーカー』
28
『コンタクト』『ピノキオ[吹替版]』
29
帰省往路
30
『バグズ・ライフ[吹替版]』『ゲーリーじいさんのチェス』
31
『ブレイド』『踊る大捜査線 THE MOVIE』
 

12月の感想

12月4日(土)
TRONSHOW2000・TEPS2000(五反田・東京デザインセンター)
 前回は3月だったので、今年2回めのTRONSHOW。きょうは同じ会場でTEPSもある。(実はきのうも仕事が早く終ったのでチョロっと寄って、そのまま呑んだりしたのではあった。)なんだか春よりにぎやかなのは会場が狭いせいか。そうでもないような気もするな。客層は一昔前の秋葉原みたいだ。これはこれで居心地がよかったりもして。  展示はITRON関係が大盛況。出展者(社)の数が多いだけでなく、どこも具体的な製品として出てるのが勢いを感じさせる。ITRONから派生したJTRONが三洋のデジカメアルバムとソニーのMD DISCAMで威力を見せつける。
 デジカメアルバムはよさげな製品。スマートメディアやコンパクトフラッシュから画像データを読み込んで、CD−Rにまとめちゃう。CD−Rを焼くのにはITRONのリアルタイム制御能力が遺憾なく発揮され、パソコンでネットワーク切ったり常駐ソフト外したりとか四苦八苦する必要ゼロ。売れるといいな。
 エンジンは三洋の独自CPUで、OSとして独自ITRONが載っている。そこにアプリックスJBlendを使ってJavaでGUIを組んでて、なかなかの操作感。JBlendは恐ろしいことにITRONであれば何にでも対応してるんだそうで、今回のOSもソースでなくオブジェクトでもらったそうです。オープン&業界標準の強みか。
 秋葉原の量販店で年賀状ソフトに混じって売上げランキングに食い込んだという超漢字はもちろんいちばんの注目品。PMCのKさんの話によるとけっこういろんな業界の人から問合せがあるようで、今後の動向が気になる。コンピュータで“正しい字”を使いたがってた人たちが文書や文章を入力するためのツール(13万字対応OCRとか辞書とかATOKとか)の充実と、蓄積されたデータを流通させるツール(TAD⇔HTMLプログラムとかTADサーバーとか)の整備が鍵になるんじゃないかなあ。「原稿プロセッサ」がどういう形で登場するかも見もの。
 そして坂村研の展示の目玉はHTTPに実身仮身を載せたNet−BTRON。BTRONが特性を最も発揮できるのは情報ブラウズ用途ではないかというのがユーザーとしての感触だけど、課題は“よく似てるけど実は違う”WWWとの整合性かな。
 会場でたむろっている常連のみんなが今年のTRONSHOWのマークのピンバッヂを着けている。それどうしたのと尋ねたら、先生に言えばもらえるよ、という。そのへんを歩いている坂村先生をつかまえて、おねだりすると、上着のポケットにジャラジャラと入ってるのから1コ手渡してくれるらしい。とても変だ。普通こういうことはない、というぐらいには変な手続きだ。というわけで1コもらいました。わーい。
 TEPSはモニター越しに見てました。『トロン電脳生活ヒューマンインタフェースハンドブック』にまとめられている内容をベースにHMIの国際規格がまとまりつつあるようです。
12月6日(月)
伊東豊雄:Blurring Architecture―透層する建築TNプローブ
 建築なんだか建築なんだかほとんどよくわからないぐらい見たこともない建造物が建築進行中なせんだいメディアテーク・プロジェクトについての展覧会。
 おととし東大総合研究博物館でやってた「バーチャル・アーキテクチャー」展で模型を見たとき、概念模型としては理解できても、スケールを拡大して実際の建造物を想像することができませんでした。でも実際に建築中なのだなあ。
 メディアテークの理念というのが、
  1. 最先端の精神を提供(サービス)
  2. 端末(ターミナル)ではなく節点(ノード)である
  3. あらゆる障壁(バリア)から自由である
……てなものだそうです。どっかそのへんの市役所でこの言葉だけドテッと投げ出してもきっと何も成功しないと思うけど、ここではハコと中身とがプロジェクトとして相乗効果を発揮してるように見える。まァできて始まってみないと(そして日常に利用しないと)わからないだろう部分も多いけど、きっと何かが現れる、と期待しちゃう。
 模型を見て、壁に投射される図面を眺めて、30分ぐらいのインタビュー・ビデオを見て、合計1時間ぐらい。平日夜だけど人は絶えず訪れていた。
 「2001年1月まで期間限定ガイド」のリーフレットがもらえます。
12月7日(火)
「中島みゆき・夜会の冒険」(NHK−BS2、22:00〜23:30)
 「BSスーパースターライブ」というシリーズ企画の一つ。やたらめったら宣伝してたので、ちょっと期待してました。
 前半1時間は夜会の断片と関係者へのインタビューで構成。ってそりゃー、番組作った人は夜会のビデオ全部見てから作ってるんだろうけど、そうでない人間には夜会の断片なんてのはまったく無意味なのではないでショッカー。
 夜会の歌はあくまでもお芝居の一シーンであって、歌そのものはレコードで聞けるのと同じでも、特定の文脈に落としこんで歌ってみせることで新たな意味を掘り起こしてるわけだから、通して見ないとそれこそ意味がない。見た人の中にそれぞれの意味が発生(したりしなかったり)するのが夜会の醍醐味なんだから、「こういう演出でした」とかナレーションで解説されても全然納得できませーん。まァ実際がとこ“凝ったコンサート”としか思ってなかった客も多かったみたいだけどさ、まずはテレビなりNHKなりBSなりの夜会の見せ方を見せてよ、と思う。
 後半はレコーディング風景。うー、どうでもいい。ていうかライブじゃない。どうせ舞台裏なら、夜会でなくてもいいからライブのリハーサルをお願いします。
 そもそもこのシリーズ、ラインナップが「松山千春・中島みゆき・長渕剛・尾崎豊・井上陽水」という、80年代の回顧企画かと思うような不思議な偏りを示していて、しかもそれを“スーパースター”というかなり無理な括りかたをしている。どっかで企画がねじれちゃったのかしら。
12月18日(土)
「皇居前式典2万5千人動員」抗議シンポジウム「天皇制のポリティクス ―文化的ヘゲモニーとナショナリズム―」(和光大学D−110教室、13:00〜)
 何が話されたかというと、いろいろなのだった。
 印象に残った話題をいくつか、僕が理解してる書き方で並べてみます。結論もなくいろんな話が出ることで盛り上がった会だったので。  参加者はパネリスト含めて20人ちょい。机を囲んで、ちょっとした自主ゼミみたいな雰囲気でした。すごく刺激になった。
 その後、階下の“タモレン”で安上がりに飲みながら、話の続きや続きでない話とか。
12月19日(日)
『ゴジラ2000ミレニアム』ワーナー・マイカル・シネマズ新百合ヶ丘5番シアター、11:55〜)
 いちばん小さい劇場かな。50人。子ども多数。
 平成ゴジラ・シリーズのいいとこを取ったような映画。いいとこを取って集めたのでなく、取り去った感じ。『ゴジラVSスペースゴジラ』をも下回るゴミ映画、というかスクリーンの染み。
 とても説明的なセリフ、感情がこもっているが、どんな感情がこもってるんだかさっぱりわからない演技。音楽もとっても説明的だけど、それがないとどういう気持ちのシーンなのか判断できなかったりする。
 特撮的には、いくつか見るべきショットがあったものの、目も当てられないショットがその20倍はある。水がらみは全滅。全体に、パースとスケールの計算ができてない。エッジのバレてる、画質の悪いデジタル合成。煙とか火のエフェクトもボロボロ。東宝に一体何が起きてるんだ。
 「『ゴジラ2001』制作決定!」だそうです。もうよっぽど画期的な変化でもないかぎり見ないと思います。
 映画のあと、ロビーにゴジラ登場。ばかによくできたアトラクション用の着ぐるみで、カッコよかったけど、映画を思い出すと悲しくなりました。
12月23日(木)
ICCプレゼンツ世紀末マシーン・サーカス(代々木の体育館の脇、18:45〜)
 自転車で出かけた。快晴でそこそこ走りやすい気温、だけど目的地に着いてしまえば夕方に屋外で数時間過ごすことになるので、服装は考えなくてはいけない。家から2時間10分で到着。
 3時すぎに警備員さんに聞いたところでは行列はまだ500人ということだったので、時間つぶしに渋谷をぶらぶら。ロフトでYさんと話すけど書き入れどきにじゃまをしてはいけないのですぐ退散。うっかり旭屋で『谷岡ヤスジ傑作選 天才の証明』(実業之日本社)と件の『幻想文学』56号を購入。Qフロントの強力わかもと的スクリーンは新宿にほしかったな。
 4時半に行ってみると警備の人のカウントでは944人。キャパは3000人。何が嫌いといって行列に並ぶのが嫌いなのでまだ並ばないことに。こういうイベントの場合、早くから並ぼうが見やすさに違いはなかったりするので、並ばないですむならそれに越したことはない。で、開場1時間前の5時に行くとまだ1500人に達してないという。でも最後尾が見晴しのいい場所だったのでそこに並ぶことに。客は若い人が多い。だいたい予想通りだけど、もっと少ないかと思ってた。
 6時になって開場して、じりじりと列が進む。開演予定時刻の6時半にようやく会場に入れた感じ。入る段になってわかったことには、ようするに会場も何もないという話である。フェンスのまわりに押し込まれるだけで、最前列の人以外は、そこに何があるのかもわからない状態。バカバカしいのでみんないろいろ試行錯誤するけど、体育館の土手に登ってる人とかには警備員が「不法侵入になります」とかひどい警告を発して、努力を粉砕して回っている。3000人てどういう基準で決めたんだ?
 いざ始まっても、ほとんど何も見えません。体験できるのは大音響とガスの燃える臭いとときどき上がる炎ぐらい。それでも人垣の間から窺ったり、前の人が差し上げているビデオのモニターをのぞいたりしたところでは、まず、ジョニー5と映画のクレーンのあいのこみたいなマシーンが動いて、何か壊している。あと赤熱して火を噴いているマフラーが行ったり来たりしたり、大砲がぐいんぐいんと向きを変えてはドカンドカンとガスの炎をぶっぱなす。そのうちAIBOとガンヘッドを足して材料費を5万円ぐらいにしたような巨大な四つ足ロボットとかが何かやってたりした。
 内容云々以前に、見えないのではどうしようもない。金取らないにしても、もうちょっとなんとかできたんじゃないかと思う。ICC会場は盛り上がったのかしら。
 ショーそのものは1時間ぐらいで終ったんだけど、佳境にさしかかった(?)頃、本物の消防自動車と救急車がやってきた。誰かが通報しても消防も把握してるはずなのにな、と思ったら実は、会場脇の木に登って見物してて、そこで幹と幹のあいだにはさまって動けなくなった人を救出にやってきたのだった。とてもまぬけな出来事で、それ見て心が和みました。
12月25日(土)
Comlin
 きのうの夜から茅野に来てますが、特に深い理由はありません。昨夜は雪が降ってうっすらと積った。
 自転車でぶらぶらと、前宮と神長官守矢史料館見たあと、下諏訪方面へ行ってみようと思ってたところ、途中で寄ったLCVのインターネット・ショールームでNORADのサンタ追跡にハマる。
 いやしかしむちゃくちゃ面白いもんですなこれは。サンタクロースのいろいろな秘密と、なにをしたらよいかの百科事典。NORADについても本来の業務からサンタ追跡の歴史、具体的な追跡方法までわかりやすく書かれている。スペック表とか、見てて笑いをこらえることができませんでした。こういう冗談を堂々と実施できる素地に関してはアメリカが心底うらやましい。
12月26日(日)
茅野から
 帰りは自転車。ルートは夏のときと同じ。
 正午前に甲州街道に乗った。道路情報の表示板によると気温は2度とかで、雪もちらちら降ってたりするけど、お日様は射してるし、10分も走れば体はぽかぽか、むしろ放熱が問題になってくるぐらい。
 富士見峠あたりから富士山がよく見えていい気持ち。いいなあ富士山。
 今回はやたらに快調で、笹子のトンネルの入口、道の駅甲斐大和に到着したのが走りはじめてから3時間40分後。夏より2時間近く短縮されている。どういうわけだ。
 トンネルを避けて昔の峠道を行くつもりだったけど路面が心配なのとかあって今回は断念。トンネルを出たら長い長い下り坂で、夏には爽快感あふれてこぼれて辺り一面水浸し、という感じだったところが、いや気持ちいいには違いないんだけど、ペダル踏まないもんだから体温は奪われる一方、寒くて寒くて喜びも半減。半分もは減ってないか。
 猿橋で前回見逃した猿橋をちょっと見物。奇景、絶景。橋は江戸期の図面に忠実に作られてるそうで、なるほどヘンな橋だ。国定忠治が追手を逃れるためここから桂川(相模川)に飛び込んだそうな。
 相模湖から橋本へ出て、結局帰宅したのが7時間50分後。夏にくらべて2時間以上早く着いたことになる。でもその時間はほとんど笹子まででかせいでいる。後半はあんまり早くなってないな。
 早かった理由を考えてみると、
  1. 追い風だった
  2. 二度目だった
  3. 気温が低かった
  4. 脚力がついた
……というのが思いつく。クールダウンと水分補給のための休憩は極端に少なくすみました。後半ペースが落ちたのは、もしかすると途中で食事をとらなかったせいかもしれない。
 このコース、そのうち逆に走ってみようかなー。
12月29日(水)
帰省往路
 自転車かついで18きっぷで。
 町田から東神奈川、横浜ときて、小田原で5分ほど寝過ごして乗換えに失敗。一本遅らせたら、実はその東京発静岡行の列車(323M)が、ムーンライトながらで使ってるのと同じチョー快適な車輌。フット・レストまでついた大型のリクライニング・シートで、ぐっすり眠れました。ほぼ満員。みんなよく知ってるなあ。
 しかも結局大垣で元の予定に追いついちゃった。今度からはこれだな。
 大垣駅の米原方面行きのホームが米原方にかなり移動してて、乗換えがだいぶ不便になってました。恒久的な変更なのかどうかは不明。
 新快速は相変らずムチャクチャ速いけど、それも網干でおしまい。姫路(網干)⇔岡山間に快速走らせてくんないかなー。新幹線乗る人はだいぶ減っちゃうだろうけど。このへん、鉄道が便利になったら住む人増えないかなあ。気候とかよさそうなのに、なぜか全然発展してないんだよね。土地が狭いのかしら。
松永洋介 ysk@ceres.dti.ne.jp