2002年3月1日
天才画家のオリジナル新作銅版画を限定頒布/一年をかけて、四枚組のコレクションが完成
そっとぼくだけのものにしておきたい、そんな思いがする反面、この感動をみんなと共有しないともったいない。門坂流さんの作品は、静かだが躍動があり、二次元だが三次元、時には四次元の世界にも惹き入れてくれる。
線がつくりだす精緻な宇宙は、ぼくの心を強烈な重力で捉えて離さない。 ―― 黒田武彦
絵は、部屋に置いて楽しむものだ。画集などで満足してはいけない。いや、画集だって、ページを切り取って額に入れれば、趣は変わる。それがオフセットなどの印刷物ではなく、手刷りの版画であれば、はるかにいい。
門坂流はもともと自分を「イラストレーター」と定義してきた。イラストレーターつまりは「複製(印刷物)となることを前提として描く絵描き」である。しかしながら、大量複製のための印刷技術では、彼の絵の真価は出ない。版画は、その意味で、ペン画の緻密さを残しながら彼の世界を比較的安価に楽しむことのできる、最高の手段だ。
多くの人が彼の版画を日常生活の一部分とする、そんなことを願っている。 ―― 浜野智
門坂流(かどさか・りゅう)という名前は知らなくても、その作品は、きっとみなさんどこかで目にされていることでしょう。自在にうねる描線で満たされた画面が、視線を素通りさせず、見た者に強い印象を残す――そんな作風からか、数多くの本の装丁や挿絵、広告での仕事がよく知られています。
しかし、画家・門坂流の天才が遺憾なく発揮されるのは、まちがいなく「銅版画」においてです。
超精密彫刻刀(ビュラン)を用い、銅板に直接、繊細かつ鋭利な線を刻んでいく……。門坂画伯によってエングレーヴィングの手法で制作された作品はどれも、見たとたん思わず声をあげずにはいられない美しさと、いつまで見ても見飽きない豊穣な世界を湛えています。
「門坂画伯に、ぜひ新作版画をつくってほしい」という願いから始まった会です。
参加希望者が予定の50名(またはお申込みが50口)に達したら、この会のための銅版画を門坂画伯に制作していただき、会員に頒布します。
会員には、四枚組の額付き新作版画が3か月に1点づつ届けられ、1年でコレクションが完成します。さらに、門坂画伯のインタビューや、各方面からの論評などを掲載した会報を毎月お届けします。
お届けする四点の新作版画は、エディション(限定部数)が各75。サイズは、130mm
×182mmを予定しています。描かれる内容は、募集開始の時点では未定です(決まりしだいお知らせいたします)。
この会の提案を引き受けてくださった門坂画伯の意気込みからも、四枚組という形式からも、いままでにない作品ができあがるものと確信しています。
運営開始後、万一、何らかの事情で新作版画の制作ができなかった場合には、会員のみなさまには代替品として、門坂画伯の既存の版画作品(同サイズ)からご希望のものを提供させていただきます。まことに勝手ながら、ご承知おきくださいますようお願いいたします。
「流の会」は、お申込みが50口集まった時点で運営を開始します。それまでの準備期間には、会費のお支払いはありません。
お支払いには2つの方法があります。ご入会時、どちらかの方法を選択していただきます。
入会ご希望のかたは、規約をお読みになったうえで、入会申込書に必要事項を記入し、電子メールで事務局長の松永(ysk@ceres.dti.ne.jp)までお送りください。折返し、確認のメールと葉書をお送りいたします。
会費について、毎月の振込をご利用のかたには、自動振込サービスの手続用紙をお送りいたします。(開始日を空欄のまま、署名・捺印のうえご返送ください。)
会員募集の進捗などにつきましては、不定期に電子メールまたは葉書でご連絡いたします。
お申込みが50口に達した時点で、運営開始の告知をいたします。
運営開始後に入会されたかたには、それまでに配布された作品と会報をまとめてお届けいたします。(毎月の振込をご利用の場合、ご入会時に、その時点までの会費をまとめてお支払いいただきます。)
なお、作品のエディション数に従い、会員募集の上限を75名(または75口)とさせていただきます。