イベント(終了):10月22日「奈良少年刑務所の心をつなぐ①:北風と太陽〜心を開いた詩の教室とは?」

奈良少年刑務所で、寮美千子・松永洋介とともに「社会性涵養プログラム」を作り上げてきた元教育官の竹下三隆さんに、更生の本質についての話を伺います。
日時:2017年10月22日(日)14:00〜16:00
場所:ならまち通信社「れんぞ」 奈良市中辻町1-1 ローレルコート奈良1F店舗(奈良町南観光案内所「鹿の舟」南向い)
・近鉄奈良駅・JR奈良駅から奈良市内循環バス「田中町」下車すぐ
・JR京終駅から徒歩8分
・近鉄奈良駅から徒歩20分
・奈良町南観光駐車場(コインパーキング)向い
料金:1000円
参加:要申込・先着30人(申込方法は下記)
主催:奈良少年刑務所を宝に思う会
問合:電話070-5024-9428(松永)
登壇者:竹下三隆(元奈良少年刑務所教育官)・松永洋介(元奈良少年刑務所外部講師)・寮美千子(元奈良少年刑務所外部講師)

奈良少年刑務所で足かけ10年続いた「社会性涵養プログラム」の詩の授業は、少年たちの心の扉を開く成果を上げ、注目されてきました。これは、刑務所の教官と外部講師らが手探りで作りあげてきたものです。その方法論の核を提示したのが当時の教育官で臨床心理士の竹下三隆先生。「北風より太陽」というこのプログラムの本質について、外部講師だった寮美千子・松永洋介を交えて話を伺います。
「かくあるべし」という規範意識を脱ぎ去って、自由になること。別の自分に変わる必要はなく、本来の自分に戻ること。身につけてきた鎧が、実は自らを縛る重荷だったかもしれず、それを脱ぎさると、自由でしなやかな世界が広がっているということ。いまを生きるヒントのたくさん詰まったお話が聞けると思います。

【申込方法】
Facebookイベントに参加表明を投稿
・メール…info@narapress.jp
・電話…070-5024-9428

【奈良少年刑務所の心をつなぐ】…奈良少年刑務所は、建物は保存されるものの、更生プログラム等は継承措置がないまま廃庁に。どんなケアが行われていたのか?若者の立ち直りを見守ってきた人々の気持ちは? “塀の中”の実践事例を共有し、継承を図り、また広く社会と犯罪との関係について考えていく連続企画です。

イベント(終了):8月31日〜9月5日「産業遺産写真展とそれぞれの遺産展」こうべまちづくり会館

2017年8月31日〜9月5日、写真展「産業遺産写真展とそれぞれの遺産展」が開催されます。神戸・元町のこうべまちづくり会館B1F。9時半〜18時(初日13時から。最終日17時まで)。奈良少年刑務所を宝に思う会は、旧奈良監獄/奈良少年刑務所の現役時代の写真パネルを20点展示します。

  • 『ニッポンの産業遺産』前畑洋平・温子(NPO法人J-heritage)…我が国の近代化・経済成長を今に伝える産業遺産。遺産特有の景観は過去への旅に誘ってくれる。展示では全国30箇所の産業遺産を紹介している。写真を通じて先人からのバトンを受け取ってもらう機会が作れれば嬉しい。
  • 『昭和モダン建築遺産』北夙川不可止&黒沢永紀…東京と京阪神に現存する、狂騒の20年代を今に伝える珠玉の近代建築遺産。文化コラムニスト、北夙川不可止の文章と、軍艦島伝道師、黒沢永紀の写真によるフォトブック『東西名品昭和モダン建築案内』(洋泉社)より抜粋。
  • 『現役時代の奈良少年刑務所(旧奈良監獄)』奈良少年刑務所を宝に思う会&ならまち通信社(撮影:上條道夫)…今年、建物が国の重要文化財に指定され、刑務所としては廃止された奈良少年刑務所。今後は行刑史料館として再出発、ホテルも併設される予定です。2010年に撮影した、現役時代の美しい姿です。
  • 『交通遺跡』なな爺(特殊同人 電幻開発)…産業が生まれ人々が住むと交通が発生するように、産業が消え人々が離れるとそこには交通の跡が遺される。鉄道こそが交通だった時代、鉱山や林業が盛んだった時代、交通網の整備が過剰になった時代、時代の変化は遺跡となって埋もれている。
  • 『街に隠れた団地の美』けんちん&たまぞう(団地愛好家集団『チーム4.5畳』)…大量生産された画一的なハコと思われがちな『団地』。しかし、実は設計者の創意工夫や試行錯誤の賜物なのです。その住環境の素晴らしさと美しさを写真を通してお伝えできればと展示に参加させていただきました。

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イベント(終了):7月15日に奈良少年刑務所見学会開催 一般参加者募集(6月10日〆切)

2017年7月15日、奈良少年刑務所(現・奈良拘置支所、重要文化財旧奈良監獄)の見学会が開催されます。産業遺産の見学・記録・活用に力を注いでいるNPO法人J-heritageが窓口となり、一般参加者を募集中。電子メールで申し込み、抽選で選ばれた方が参加できます。今後は民間に委託されるため、行刑施設としてはおそらく最後の見学会となります。
申し込みや参加の詳細は、以下のJ-heritageサイトをご参照ください。
奈良少年刑務所見学会(J-heritage ジェイ・ヘリテージ)

山下洋輔会長コメント:旧奈良監獄・奈良少年刑務所を重要文化財とする文化審議会答申について 2016年10月21日

▼奈良少年刑務所を宝に思う会・山下洋輔会長コメント(2016/10/21)

「旧奈良監獄」現在の「奈良少年刑務所」が重要文化財に指定されるという知らせに喜びと驚きを禁じ得ない。鹿児島、長崎、金沢、千葉と共に「明治の五大監獄」として建設されたこの建物は、実は私の祖父啓次郎が設計したものだ。奈良以外のものは全て、移転、破壊、一部保存、内部改修がされていて、当時のままの姿はここにしか残っていない。同じ運命をたどるのだろうとなかば諦めていたが、今回は思わぬ大逆転全貌保存本塁打となった。
 その原動力は「奈良少年刑務所を宝に思う会」だ。これを早い時期に立ち上げてくださり、設計者の孫の私を会長にすえて下さった作家の寮美千子さんとご賛同された方々に心から御礼申し上げたい。寮さんは9年にわたって少年刑務所の「社会性涵養プログラム」教育にあたられてきた。その間に少年達の書いた詩も編集して『空が青いから白をえらんだのです』『世界はもっと美しくなる』として出版もされた。保存運動に大きな影響を及ぼしたことはまちがいない。また地元の皆様方から「保存要望書」が出されたとも聞く。異例のことだ。こういう施設は皆他所に行って欲しいと思うものなのに。奈良の人々の懐の深い大和心の所以だろうか。
 最後に私も初めて知ったエピソードを書く。ジャズ仲間のアルトサックス奏者・津上研太はチャーリーというミドルネームを持つ男だがこの男のおじいさんが、若林忠志という野球の名投手だった。ハワイ生まれでヘンリーと呼ばれ、やがて出来たばかりの阪神タイガース(当時は「大阪タイガース」)に入って大スターになった。この人が奈良少年刑務所を慰問しているのだ。昭和24年12月14日の日付けで、「奈良収容者自治会代表」による長い礼状が署名入りで残っている。『若林忠志が見た夢』(内田雅也著/彩流社)の中に「いただきました優勝楯は永く当所に残して」という一文がある。まだあるのだろうか。(注)
 これも含めて数々の更生プログラムの記憶が残るこの場所の108年の歴史も、是非とも保存事業でそのまま残して欲しい。正確な資料を残す「博物館」の実現を心から望みたい。
 今まではどこかおおっぴらに「これはぼくのおじいちゃんが造ったものなんだよ」と言えなかった明治の五大監獄が、こういう扱いになったことで、これからは「あの重要文化財は、おれの祖父が造ったんだよ」と言える心境の変化に、恥ずかしながら気づいている次第だ。
山下洋輔

注:若林忠志が贈った優勝盾は現存し、2016年も「若林杯」のソフトボール大会が開かれた。内田雅也:刑務所閉鎖後も引き継がれる「若林杯」の精神(スポニチアネックス 2016年9月6日)

※本コメントは、報道などで自由にご使用ください。

保存活用に関する要望書:「市民の声を受け止めて、新施設に生かすための「窓口」を、ぜひ設定してください」2016年7月26日

▼奈良少年刑務所の保存活用に関する要望書(2016/07/26)

法務大臣 岩城光英殿
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素より本会の活動につきましてご理解を賜り、厚く御礼を申し上げます。
このたびの奈良少年刑務所の突然の廃庁のお知らせをお伺いし、大変驚くとともに、明治の名煉瓦建築を重要文化財指定し、保存・活用する方針であることを知って、ほんとうにうれしくありがたく存じております。
建物というハード面は残されることになりましたが、奈良少年刑務所の更生教育のソフト面が今後どのように継承されるかを案じております。ご承知のように、教誨師、篤志面接委員をはじめ、多くの市民ボランティアが、少年たちの更生と社会復帰を願って、心を合わせて長年活動を行なってきました。教誨師の中には、指導歴が半世紀に及ぼうとしている方もいらっしゃいます。若者への教育では「東の川越、西の奈良」と言われるほど、先進的なことを行なってきたともっぱらの評判です。建築物としては一番古い刑務所で、一番先進的な教育を行なってきたわけで、このような伝統が、廃庁とともに、もしも雲散霧消してしまうのであれば、大変残念なことです。
奈良少年刑務所は、旧奈良監獄として、民間に託され、営利事業を行なう予定であると報道されました。ぜひ、そのなかに、奈良少年刑務所の教育の伝統を生かし、一般社会に還元する場を作ってください。具体的には、元教誨師や元篤志面接委員による講話や面談、刑務所内で行なわれていた暴力回避プログラムや命の教育などの授業を、一般に向けて行なうカルチャースクールのような場や、困難を抱えた少年少女を受け容れ、彼らが心を癒やし、その居場所となるような場を設定していただければと存じます。
また、町の人々からはアートの拠点に、音楽祭の開催を、など、さまざまな希望やアイデアが寄せられています。これらも含め、一般市民の声を受け止めて、新施設に生かすための「窓口」を、ぜひ設定してください。
さらには、新施設完成の暁に、運営企画にも、市民が参加できるような体制を整えていただければと存じます。そのために、管理業者募集の条件として「市民及び奈良の企業が、必ず企画運営の一部に携わること」といった文言を提示していただければと切望します。充分に収益を上げつつ、高度な文化発信をしていける場所になることを確信しています。
貴下におかれましては、これらの旨あらためてご理解いただき、ご検討くださいますよう、深くお願い申し上げる次第です。敬具