リザルトカレンダー:6月

6月の経過
  1
ワシントン・ナショナル・ギャラリー展国会『zyappu』
2 3 4
『タオの月』『セイント』
5
サイクリング
6
『エグゼクティブ・デシジョン』『エアフォース・ワン』
7 8
サイクリング
9 10 11 12
沖縄
13〜19
沖縄
20〜23
沖縄
24 25
相模原職安地雷教室
26
『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』先々行オールナイト
27
『戦艦バウンティ』
28 29
センチメンタルな写真、人生。
30  

6月の感想

6月1日(火)
ワシントン・ナショナル・ギャラリー展(東京都美術館、〜7/11)
 切符持ってたので、上野まで自転車で。暑いけど、いい天気。
 途中、梅ヶ丘の路上でAちゃんとばったり(偶然とは言わない)遭ったのでお茶にする。世田谷のこのへんまでで家から1時間50分かかる。都内に住みたいと思わないでもないけど、固定支出の増大と住環境を考えると考えちゃう。いま住んでるところは駅徒歩4分6畳6畳と台所に風呂トイレ別、日当り風通し良好で四万円だからなあ。
 展覧会は、ぱっとしなかった。印象派の何枚かは面白いと思ったけど、全体では、あるもの借りて持ってきました、という感じ。全85点、1時間ほどで見た。
 高校生が何人か「これ感想書きやすそうじゃない?」などと言いながら歩いていた。美術の課題か。まあ、絵ェ見ていきなり感想書けったって困るだろうけどなあ。
国会(盗聴法案衆議院通過)
 いくらなんでもヤバイでしょ、内容も審議過程も。というわけで誰かデモでもやってないかしらと思って国会へ。お前がやれって? どうせヒマなんだし? 検討します。
 夕方5時半ごろ、国会前は平穏そのもの。つまんないの。と思ったら、坂の下から声がする。「ソタイホウセイテイ、ソーシ!」「ソーシ!」革マルのデモだった。
 ちょうど霞ヶ関二丁目の交差点を斜めにふさいだところで立ちどまっていて、デモ隊の後ろの機動隊の車が「全学連の諸君、そこは交差点内である。直ちに移動しなさい」と言っている。国会方面への進出を阻止する位置に機動隊員が15人ほど並ぶ。止められてる一般車輌がクラクションを鳴らしている。交通整理の警察官も出てて、もちろん正式のデモらしいんだけど、日比谷公園に向かってるみたい。
 デモ隊の人数は85人±3というところ(数えた)。重要法案だからって動員増やしたりはしないんだろうか。大半の人はヘルメット+サングラス+タオルとか、テキトーなお面をかぶったりして顔を隠している。なんでこういう雰囲気になっちゃうんだろうなあ、と思うぐらい生気のない集団。見てると萎える。
 結局日比谷公園までつかず離れずで連いてって(この間ジロジロと観察されていた)、ちょっと離れたところから“本日のデモの総括”も聞いてみるが、革命的に退屈的な演説なので途中で帰った。
 週プレ(6/15号)の特集は「《盗聴法》をブッ潰せ!」。正しい。この勢いと実感を政治運動にうまく持ち込めないものかなあ、と思う。デモを実施した瞬間ああいうものに化けるのかと思うと、悲しくなる。
 たとえば博多の人工島神戸空港でもいいけど、土建屋や警察権力、想像力ゼロの政治家その他の都合で進められる“ろくでもない計画”を「市民」が止めるには、どうすればいいんだろうか?(橋本治の『人工島戦記』はいつ完成するんだろう。)
『zyappu』(ナンバー21・夏号、光琳社出版)
 下北沢のヴィレッジ・ヴァンガードで探すが売切れ。南新宿の紀伊国屋にもない。渋谷の旭屋で発見、購入。バックナンバーも探して少し買おうかな。
 最近、日本語の文字のバリアはけっこう大きいかも、と思っていて、そのうちこのサイトにも、よくある“英語ページ”の代りとして“ローマ字版のページ”を作ろうかな、と漠然と計画してるところでした。『zyappu』は一冊丸ごとローマ字表記だからお手本にするつもりだったのに、版元がつぶれてしまった。
 しかし現状、「o+^」とかがなかなかまともに表記できないので完全にお手本にはしにくいというのもあるし、tamesini kaite miruto, dou hyouki sita monoka mayou tokoro mo ooi。特に単語の区切りとか。しばらくは研究するつもり。
 今号巻頭の「6 nenme no kokoro−iki」を支えにすることにしよう。
6月5日(土)
サイクリング(ドカベンスタジアム〜湘南海岸)
 うちから江の島方面へ行くのに、地図的には467を使うのがいちばん簡単なんだけど、見通しは悪いわ、交通量は多いわ、交差点は多いわ、実際走るにはあんまりいいところがないので、別な道を探してみた。
 まずは線路沿いの道。なんといっても、脇道から自動車バイク自転車歩行者が飛び出してくる心配のないのがいい。ただし、駅前になるとロータリーとかが出現して、まっすぐ走れなくなる。
 大和駅前で線路から外れて住宅地を進むと、引地台公園というのがある。ここに野球場があるのだが、ドカベンスタジアムという愛称がついている。そして野球場の入口に、里中と山田の等身大の銅像が立っているのである。これがマンガのイメージそのまんまの造形。体形から顔から靴先まで、あまりにもそのまんまなので、ああ、あれを立体化するとこうなるのか、と納得したんだけど、やはりかなり非現実的な人たちではある。里中のピッチングフォームは上半身が右に極端に傾斜している。「ピシュッ」と投球したあとは転ぶしかないだろう。一方、山田のバッティングはものすごいスイングなので、バットの先がスピードに負けてグニャリと後ろに湾曲している。ゴム製かも。これらの銅像が高い台の上でなく地面に立っていて自由に触れるようになっており、親しみが持てるというか、なかなか楽しい雰囲気を醸し出している。この感じで岩鬼の「グワラグワゴキーン」というバッティングも見たいなあ。
 この先は引地川沿い。桜並木があったりもする。ずっと川岸に道があるわけじゃないんだけど、まあ大体川沿いの感じで、鵠沼海岸まで。途中ちょろちょろ迷いながらだったけど、けっこう楽しく走れた。
 海岸沿いのサイクリングロードを走って、ヘッドランドという、砂の流失を防ぐためのハンマーヘッド型の護岸施設で休憩する。海岸にはたくさん人が出ていた。午後4時ごろ、ここで釣りをしてる人が20人ほど。砂浜にはサーフィン/ボディボードの人が多数。海に入ってる人を数えたら、江ノ島方面茅ヶ崎方面合わせて300人以上いた。ほかに浜に上がってる人もいるし、その他何もしてない人、散策の人もたくさんいる。
 湘南の海が汚いとはよく聞くけど、本当に汚い。しかも現在赤潮発生中。波頭が赤く、まるで誰かが鮫に食われたあとのようにも見える。腰までの波で、よくこんなとこでサーフィンとかしてるなあ。というか、そもそもあれをサーフィンて言うのかな。
 海の家は建設が始まったところだった。これからバカみたいに混むんだろうなあ。なんでみんな、汚くて混んでるとわかりきってる海へ行きたがるんだろう。不思議だ。
6月8日(火)
サイクリング(相模川ふれあい科学館〜宮ヶ瀬ダム)
 相模川ふれあい科学館、行ったとき、ちょうど小学生が見学に来ていて、たいへんうるさかった。そのうち、あっという間にいなくなったけど。
 施設の性格は、川と水の科学館というより、相模川流域の魚を中心にした水族館といえる。そういえば生きて泳いでるのをじっくり見るのは初めてだな、という魚を何種類も見ることができた。大きなオオサンショウウオ(ゲスト。相模川には住んでない)や、ウーパールーパー(正しくは「メキシコサンショウウオのアホロートル」)もいた。
 屋外は親水公園みたいな開放スペースになっていて、近所のお母さんと思われる人たちが小さい子どもを遊ばせていた。
 ここから200mも行くとすぐ相模川。高田橋を渡りながら見ると、川には、長い棒を差し上げてじっと立ってる人がたくさんいた。たぶん鮎釣り。相模川には以前は鮎が“湧くように上っていた”と科学館の説明に書いてあった。
 橋を渡ると、すぐ山が始まっている。しばらく登ると平坦な道になって、そのうち、持ってる地図の限界に近づいた。昭文社の『ニュータイプ横浜・川崎区分地図』、いちおう神奈川県下全市町村掲載なんだけど、人のあんまり住んでないところは載ってないのだ。それでも看板とか見ながらテキトーに走って、宮ヶ瀬へ通じる道を発見。あとはどうせ一本道なので、まあ着いたも同然である。
 いくつめかのトンネルを抜けると、宮ヶ瀬ダムだった。周辺は、まだ整備の完了してないところもあったけど、まあきれい。親水公園には野外音楽堂なんかもあったりして、イベントとかで使うのに勝手が良さそうだった。ダム湖観光、野外観察の拠点になる施設とか、旅館、土産物屋がいくつか。どこで獲れたか知らない鮎の塩焼きを食べた。昔はこのへんまで上ってきてたそうだ。
 ダムとか橋とかの土木構築物を見ると、感動に近い感覚をおぼえる。実は、多摩ニュータウンの造成地なんかを見ても、同じように思う。同時に、沈んだ部落が移転したと思われる真新しい住宅街なんか見ると、しんどいなあと思う。造成前と造成後の写真を見ると、うんざりする。自分で、このへんの整理がつかないんだよなあ。
 それにしても、きょう何キロ走ったんだろう。コンピュータ買うかなあ。
6月25日(金)
地雷教室(町田市立中央図書館6階ホール)
 40人。どんなイベントだったか一口に言うと、ピースボートの報告会だった。うーん。“カンボジアの地雷撤去”という趣旨はいいけど、なんというか、本人たちの雰囲気が、内輪の“お勉強の発表会”で、聞くに耐えない感じだった。俺、心が狭いかなあ。でもなあ。
 カンボジアの田舎の病院を訪ねたビデオを見せながら「病院って普通、消毒薬の臭いとかしますよね。でもここは違うんです。とても病院とは思えない、馬小屋のようなところでした」と言ったり、街で物乞いをしているという地雷被害者に対してピースボートの人が“なぜ職業訓練を受けて努力して働かないのか”と詰問するビデオを見せて「現地の日本人の人に、実はちゃんと働くより物乞いをしてるほうが儲かるんだとか、物乞いをするときだけ義足を外したりするというひどい話も聞きました」などということを言ったり、その他、まあいろいろと言っていたのを聞いて、正直、あんたら何考えてカンボジアまで地雷見物に行ってんの、と思ったけど、直接言うのは諦めて、アンケートにいろいろ書くだけにした。ちゃんと言うべきだったかなあ。でもなあ。
 ちょっと暗澹たる気分だったので募金には応じなかった。またなんかの機会にね。
6月26日(土)
『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』先々行オールナイト(渋東シネタワー、21:50〜)
 新宿でも行こうかなと思ってたら、AちゃんがYとかと4人で渋谷で見ると聞いたので渋谷にする。ちゃんと映画を見たいなら新百合のワーナーにするとこだけど、まあイベントだから(でも日劇へ行く根性はない)。Iくんは前日からいて、先頭に並んでいた。試写も見てて、来週も見るらしい。
 僕は当日15:40頃並んで、ずいぶんあとになって配られた整理券だと187番だった。この整理券というのがたいへん意味不明で、あとで回収したりして、ほとんど何の役にも立たなかった。何のつもりだったのか。列のずいぶん後ろに、オビ・ワンのコスプレ兄ちゃん。気合い入ってるんだったら先頭に並んでてほしかったぞ。
 客層は「若者」。ガメラ3の初日の客に比べるとずいぶん“健康”な感じ。しかし上映後の会話を聞いていると、ルークの父親の名前を知らなかった人なんかもいたようだ。あんた何しに来たの(って言っちゃダメかな)。
 映画見て、ルーカスって飽きない人なんだなーと思った。あるいは、このまんま。ロードショーでは見ないと思う。
 CGIキャラクターのアニメーションがアニメみたい。もっと演技をつけないと、何年も経たないうちに家庭用ゲーム機で完全再現されちゃうぞ。
 ダース・モールはムチャクチャかっこいい。このシーンなら何回も見たい。いきなり撮りかた変えてる気がするけど気にしない。でもまさかゴニョゴニョとは。
 Aちゃんはアミダラの衣装のことを言っていて、なるほどけっこうなバリエーションだった。でも髪型はちょっとなーとか思った。
 今後の展開、さっぱり読めません。
6月29日(火)
センチメンタルな写真、人生。(東京都現代美術館)
 うちからだと地下鉄の乗換えが面倒なのもあって、いつ行っても遠いなあと思う。会場は、快適に見られる程度の人。500円。
 なにしろ今回は展示されている写真が膨大な点数で、いちいちディテールを見てたらきりがないなと思ったのでけっこう流し見。そのかわり、NHKの番組だかのビデオ(“撮影現場に密着、創作の秘密”みたいなやつ)が流れていたのをじっくり見た。
 最初、本人による解説であるという音声ガイド(500円)は借りず、一周してから借りようかなと思ってたけど、満足したので結局借りなかった。気になった写真だけ見に、もう一周。
 漠然とした不安が和らいだ気分になりました。
 雑誌風にまとめたカタログ(2200円)もよかった。
松永洋介 ysk@ceres.dti.ne.jp