リザルトカレンダー:4月

4月の経過
  1 2
プラネタリウム荷造りの手伝い
3
経堂ボウル
4 5
映画『プライベート・ライアン』
6 7
映画「東映アニメフェア」
8
『ガメラ2 レギオン襲来』『羊たちの沈黙』
9
『王立宇宙軍』映画『ガメラ3』
10
海洋科学技術センター一般公開『パーフェクトブルー』
11
『御先祖様万々歳!(1〜6)』、選挙
12
『X』
13
『コミックビンゴ!』
14
『ロリータ』、『カラフルメリーでオハヨ’97』
15 16
映画『ガメラ3』
17
サイクリングトイザらス『ワイルドバンチ(オリジナル・ディレクターズ・カット)』
18
『ドラゴンハート』
19
『スワロウテイル』
20
『みじかくも美しく燃え』ポルトガル映画講座1999『ディアボロス 悪魔の扉』
21
『失われた世界』『ハワイ・マレー沖海戦』
22
『目撃』『パサジェルカ』万吉(鶴川)
23 24
『未来惑星ザルドス』『絵の中のぼくの村』
25
選挙サイクリング
26
『ブルース・ブラザーズ[ディレクターズカット版]』映画『ワンダフルライフ』『ヤングマガジン』
27
『大アマゾンの半魚人』『グラン・プリ』
28
『ラヴソング』
29
サイクリング『ツイスター』
30
相模原職安、『ガメラ 大怪獣空中決戦』
 

4月の感想

4月2日(金)
プラネタリウム葛飾区郷土と天文の博物館
 全天周映画『ディノ・プラネット』と、プラネタリウムのプログラム。
 『ディノ・プラネット』は、彗星の最接近した夜に望遠鏡を覗きに一人で学校へ行った子どもが恐竜と出会う話。30分。『学校の怪談』と『ジュラシック・パーク』を足して100で割ったような映画。全天周であることそのものは面白かった。入館料だけで見られたのでまあいいかという感じ。
 プラネタリウムは、前半が「今夜の星空解説」、後半がアメリカのカーネギー科学館で製作された番組を日本語で再構成した『火星・赤い惑星への旅立ち』。全部で60分。客は30人ぐらいだったかな。前半は博物館の人の生解説で、うまかった(名前忘れちゃったけど男の人)。『火星・赤い惑星への旅立ち』は、えらく気合の入ったナレーションで、テンポもよく情報量も豊富。マーズ・パスファインダーの撮った写真が視野いっぱいに映って、ちょっと感動した。
 博物館のリンク集に、プラネタリウムをよく見てる人の感想がありました。
4月7日(水)
’99春 東映アニメフェア(新宿東映)
 『ドクタースランプ アラレのびっくりバーン』『デジモンアドベンチャー』『遊戯王』の三本立て。Tがタダ券持ってたのでDとMiちゃんとNちゃん(初対面)と5人で。2時過ぎの回、館内ヒジョーに寂しかった。小学校上がる前の子どもたちとその母親たちがいて、うるさいのはうるさいんだけど。
 『ドクタースランプ』は、そうですか、という感じ。コンピュータの使い方が古いなと思った。Dは昔のやつの印象から違和感を感じるという。Miちゃんは音楽だけサイコーと言ってたけど、テクノはよく分りません。
 『デジモンアドベンチャー』は題材が題材だけに全然期待してなかったんだけど、これがじつに気持ちのいい、現代怪獣映画のエッセンスを十二分に堪能できる作品でびっくり。最後までまったく目が離せなかった。映画っぽいレイアウト、緻密な背景、相当にがんばった作画、舞台設定(光が丘団地)から小物の配置までよく考えてあるらしい映像は、すぐにガメラやパトレイバーを連想させる。主人公である子どもたちをきっちり描写してあって、演出もいい。曲はボレロ一曲で通していた。テレビ版もこんなだったらすごいことになりそうだ(期待しちゃいかんのかもしれないが)。スタッフの名前覚えとけばよかったな。
 それにしてもデジモンてあんなにデカいのか。うちのは90gとかなのに。って、こないだ人からデジモンをもらってなんとなく飼いはじめてたんだけど、映画見たせいでいきなり好感が高まる。二匹のうち一匹をDに預けてみた。ちゃんと世話してるかな。
 『遊戯王』は、よくも悪くも東映動画ノリ(ってのも「東映アニメーション」て言わないとだめかな)。ルールが今一つ飲み込めてないのと、あまりに大袈裟な話に“たかがカードなのに”という意識が拭えなかったのが難だったけど、いかにもジャンプっぽくて、いかにもまんがまつりっぽい作品だなあと思って、そこそこ楽しんで見た(ってのも「アニメフェアっぽい」て言わないとだめかな)。デジタルの使い方も効果的だった。
 どの映画も基本的にはセルだったみたいだけど、東映はテレビでしかデジタルペイントを使ってないのかな?
4月9日(金)
『ガメラ3』ワーナー・マイカル・シネマズ新百合ヶ丘6番シアター、16:45〜)
 15人。これで新百合での上映はおしまい。うん、だいたい満足した感じ。
 『ガメラ2』は、好きな映画。札幌の場面はずっと好きだし、仙台霞目で雲間に現れるロングショットはいちばん好きで、同じくヘリコプターをナメた垂直俯瞰ショットには衝撃を受けたし、官房長官はサイコーだし、帯津の「喜んで」もいいし小林昭二もいいし、復活シーンもいいし、足利の着陸シーンと取っ組み合いもいいし、その他好きな場面はたくさんあるけど、正直なとこ、長いなあと思っちゃう退屈な映画でもある。いろいろ能書きがないと耐えられない。
 『ガメラ3』は、話が破綻してたり、CGがちょっとナニだったり、いいかげんなところもあるけど、映画としては僕は全然オッケー。(どうでもいいけど、この「全然」は古典的には正しい用法だったりする。必ずしも否定語を伴うものではない。)よく聞く「1と2見てないと楽しめないよ」という意見もウソではないかとさえ思っている。説明不足上等。どうぞ勝手に見てくれ。作り手が意図的に破綻や矛盾を組み込んである(放置してある)んじゃないかと思えるフシもあって、まあ、親切ではないなとは思うけど。
 庵野総監督摩砂雪監督の『GAMERA1999』を見ると、いろいろあったみたいだけど、じゃあ時間とお金が十分にあったらどうなったかといって、別にいわゆるハリウッド映画みたいな「よくできました」という映画にはなってないんじゃないか(じゃあ何になるの)。
 ともかく、この映画が興行として祝福されますように。気が向いたらもう一回見ようかな。
4月10日(土)
海洋科学技術センター一般公開
 7年前だったかな、横浜港に来た「しんかい6500」を見たのは。当時からするとずいぶん外側のパネルも傷つき、細部も変わっている。外見的に最も異なっているマニピュレータは2年前に交換したものだそうだ。アームの収納方法が、スイス・アーミー・ナイフのツールのように左右平行に腕組みしていたのが、ユンボのアームのような屈曲式に。操作方法もオン・オフのスイッチからマスター・スレイブ式に変更。アメリカ製。
 来場者に配られた「しんかい6500」のプラモデル(1/100)、前にも貰ったやつだけど、やっぱりよくできている。元はビッグワンガムのオマケかなんかだと思う。横浜で見たとき、どうやらあさりよしとお氏が取材に来ていたらしく、ちょっと後の『ワッハマン』にいきなり潜水調査船が登場(名前は何だっけ)、このプラモデルを見ながら描いたと思われるディテールがあって、面白かった。
 プラモデルの「くみたてかた」に書いてある紹介文はなかなか元気。

しんかい6500は、水深6,500メートルまで潜れるんだ。もちろん世界で一番深く潜れる潜水調査船だぞ。水深6,500mの世界でする仕事は、海底の地面や深海に住む生物などを調べる、そうすると地球誕生の秘密がわかるかもしれないし、大地震の予知だってできるかもしれないんだ。
 世界中の科学者たちが注目している「しんかい6500」は、7つの海で活躍するぞ!

 うっかり海底乱泥流でも見つけそうな勢い。
 『ガメラ3』に出てきた「かいこう」は、いま三陸の方へ行ってるそうです。たぶん隕石の調査。『ガメラ2』で恵庭岳の前に落ちたやつ。ガメラは水中でどうやって“隕石”を破壊したんだろう。
 メガフロートの見学会。見学って何を見るんだろうと思ってたんですが、すぐ近所の住友重機械工業横須賀造船所へバスで行ったら、長さ258m×幅60m×深さ3m(吃水1m)のユニットがいきなり浮いてました。めちゃくちゃ広い。これから、各地各社の造船所で作られている同じようなユニットをここの造船所のすぐ沖まで曳航してきて、1km×120mの敷地にして、海上飛行場を作って、離着陸の実証実験を行うという。そこまで話が進んでいたのか。
 ユニットをくっつけるには、海に浮かべたまま接続部分を囲って排水して、溶接。波による応力は無視できるレベルで、津波の心配は、数メートルならメガフロート全体がその上に乗ってしまうそうです。
 こうなったら米軍基地と米軍住宅はみんな海の上に引っ越してもらってだね、将来撤退する際には(するのか)そのまま波をチャプチャプチャプチャプかきわけて帰ってもらうというのはどうだ。あるいはひょうたん島のように漂流しつつ、沈黙の艦隊みたいに純粋軍事国家として国連管轄になってもらってもいいけど。よくないか。
 ここでの記念品は「メガフロート技術研究組合」って書いたるボールペン、なぜかゼブラのジェルマーブル。
 それにしてもどっから金が出てるのかと思ったら、主なスポンサーは日本財団だった。納得。
4月12日(月)
『X』(WOWOW)
 そうか、ホントに超大作だったんだ。すごいかと訊かれれば「すごい」と言うが、面白いかと訊かれれば「つまんない」と答えるしかない。『幻魔大戦』から進歩したのはアニメーションの技術だけか。むなしい。東京駅、西新宿、サンシャイン60、東京タワー、厳密にロケハンしたんだろうけど、愛がない感じ。なんでわざわざ東京なんだろうと思う。
 これはちょっと、原作読む元気は出ない。ファンにはこれで満足だったのかもしれないけど。
4月13日(火)
『コミックビンゴ!』(5月号)
 休刊。飛ばしまくり。すごいなあ。「石神伝説」読んでコンビニで吹き出しちゃった(結局買った)。やはりゴラク系の導入がまずかったのでは。
4月16日(金)
『ガメラ3』(渋東シネタワー3、16:20〜)
 2割。面白かった。つい見ちゃった。ほかの映画も見たいんだけどなあ。しかしまだ“映画監督への早道”には足りないのだった。
4月17日(土)
サイクリング(麻溝公園〜津久井〜相模湖)
 新しい自転車で初めての遠出。突然思い立って、昼前から出かけた。
 近所といえば近所の麻溝公園(市立相模原麻溝公園+県立相模原公園)は、よく整備された緑豊かな公園。親子連れがたくさん来ていた。高い展望台があって、近隣地域がたいへんよく見渡せる。周囲は産廃と工場と米軍基地(キャンプ座間)。隣接して女子美、こんな寒い立地でいいのか。こないだ二度と行きたくないと書いた遊歩道も、このへんでは特殊な環境ではないということがよくわかる。
 自転車で出かけるとき、目的地を決めずに行くことが多い。結果的に到達した場所がその日の目的地。相模川を下るか上るか考えてるうちに、なんとなく山の方へ。
 愛川町と津久井町の境の三増(みませ)峠(北条と武田が激突した古戦場らしい)を越えて長い坂を気持ちよく下っているあたりで、帰りはどうなるのかなという不安がチラッとよぎる。まあなんとかなるでしょう。
 ダラダラと走り続けて、津久井。「橋本まで8km」の標識、地図を見ると、なんだ、峠越さない道があるのか。帰りはそっち通ることに決定。3時半になったら引き返すつもりで、着いたところが相模湖ピクニックランド(自衛隊とイリスが激突したロケ現場らしい)の入口。もうちょっと行くと相模湖渡って中央本線の相模湖駅なんだけど、また今度にする。帰りは国道413号から16号に出てそのまま。
トイザ“ら”ス(相模原店)
 スモール・ソルジャーズのおもちゃを見に寄ってみたけど、あんまり売ってない。入り口に近いところではバグズライフのキャンペーン中。その横にセサミストリート。トイ・ストーリーは以前より商品が増えてる気がする。スター・ウォーズはいくつもの棚を占拠していた。GODZILLAは大量に売れ残っていて、投げ売り中。
 トイザらスへ来ると、探してたおもちゃがあっさり売られてたりして、うれしかったりもするんだけど、なんとなく不機嫌になることも多い。これは、去年初めてディズニーランド行ったとき、朝から晩まで一日中楽しんで、感心して、面白くて、また来ようとか思っていたのが、ゲートを出た瞬間に「そもそもディズニーなのがいけない」とかムチャな文句を言い始めたのと関係があるに違いない。
4月20日(火)
ポルトガル映画講座1999(アテネ・フランセ文化センター)
 ポルトガル映画なんて見たことも聞いたこともなかったんだけど、酒寄ゼミのYさんがここで映写の仕事をしているので、その伝手で。『海の花』と『道化』を酒寄先生とDと3人で見た。客は十数人か。思ったより来ている。
 『海の花』は、イタリア系の家族のところにPLOの戦士が流れてくる話。英語字幕のイタリア語とポルトガル語と、字幕なしの英語が混ざっていて、理解に困難があった。ポルトガルでPLOの出てくる文脈もよく分らない。笑える場面もあったけど、2時間半は長かった。
 『道化』、酒寄先生は以前ヨーロッパで評判だったのを聞いていたとのこと。ちょっとフェリーニ風の、本篇とシンクロする劇中劇を織り交ぜた作品。さらに映画の頭と最後がループしている。全篇セリフとナレーションが途切れることなく、ほとんど言葉だけで進展して、英語字幕(速い)を追うだけでも大変。それにポルトガルの歴史に通じてないと状況把握が困難。2時間ちょい。
 両方とも、やたらと1ショットが長い。意識的に長回しにしてるのかと思ってたら、あんまり効果的でなくて、これはどうやら“長くなっちゃった”のではないかと思う。うまく編集すれば、もっと短く、もっと効果的になると思うんだけど。
 それにしても疲れた。貴重な体験ではあったが。
4月25日(日)
サイクリング(下鶴間〜海軍道路〜ズーラシア〜大倉山〜大師橋〜八ツ山橋〜渋谷)
 当初の目算としては、ズーラシアを偵察してから特車二課近辺の見学に行くつもりだったんですが。もう、まったく知らない道ばっかり、それも寄り道だらけで走ってたので、遅れる遅れる。
 海軍道路。相鉄瀬谷駅から延びる異常に真っ直ぐな道。周囲には電柱もなく、どこかと思うような田園風景が広がっている。途中、道路脇の広場(一応米軍の敷地らしいけど看板だけで柵とかはない)にデカいバイクが百台ぐらい並んでいて、カッコよくキメたライダーたちがバーベキューしたりゴロゴロしたりで和んでいた。
 ズーラシア。駅から歩けるところか確かめに行ったんだけど、ちょっとつらそう。素直にバスに乗った方がいいな。それにしても、こういう休日にこういうところへ自家用車で出かける人の心理が分らない。
 ズーラシア近くの電柱に「恐竜の森」の案内が。動物より恐竜のがスゴイと思って行ってみたら、どんどん単なる住宅地に入ってって、住宅地を抜けたところに、「恐竜の森」。うーん、私設遊園地というか。ゲート部分はどっかの鉄工所みたい。大きな、まったく現代的でない恐竜が置いてある。奥は確かに森になっていて、どのくらいの広さかは分らない。はやってないわけではなくて、家族連れがけっこう来ていた。もしかしてその筋では知られてるんだろうか。どの筋。
 大倉山って、ホントに山なんだな。とても急な坂なので、とりあえず登ってみる。出くわしたのが大倉山記念館。うーん、へんな建物だ。周囲の環境もよく、維持管理がしっかりしてて、住民によく利用されている。建物としてこれ以上の幸せはないだろう。
 羽田までは出てみたけど、埋立地見学は断念。6時間も走ってるといいかげんお腹も空くので、山手通りと第一京浜の角にある品川区の健康・保健施設(新築)内の食堂「生活館」で食事。「ヘルシーレストラン」はともかく「シュガーレスレストラン」てのはまずそうだぞ。オムライス600円、サラダ付。うまかった。他のフロアでは不健康な人たちが檻の中のネズミのように無駄な運動をしていた。
 帰りは知ってる道を通ることに。八ツ山橋からゴジラを眺めて、ソニーの坂を下る。五反田、目黒、恵比寿、渋谷。渋谷から登戸まで45分。
4月26日(月)
『ワンダフルライフ』(シネマライズ渋谷、14:20〜)
 平日昼間なのにけっこう入ってた。
 それだけを持って天国へ行くために、人生でいちばん楽しかった思い出を選択する、というネタ聞いた時、うわっと思った。人間の“泣くツボ”の押し方の一つの見本ではある。僕は“過去の意志”や“過去の事実”に弱いので、見てて、泣くというか、涙が出た。いや、それを泣くというのか。違う気もするんだけど。Aちゃんもかなり涙を出していた。
 僕は“楽しかった”と“楽しい”は関係がないと思っていて、したがって“楽しかった思い出”では楽しくならない。「鮮明に思い出した」からといって、そこに没入はできない。きっと選べないだろうというのでAちゃんと一致。
 伊勢谷くんの言う「選ばないということでの責任の取り方」とは、要するに“死なない”ということではないか。責任云々はともかく態度は賛成。天国は死ぬほど退屈だろう。
 映画的に撮ったところとドキュメンタリー風に撮ったところの落差がメタな意識を誘う。出演者と撮影手法そのものにすごく興味が向く。そうかあれがヒロスエの今の彼氏か(←映画と関係ない)。同じテーマをもしビデオで撮ってテレビにかけたら、相当迫力が出そう。
 一つ気になったのは、施設のマークが新しすぎること。歴史が中和されちゃってる。同心円状にまとめるとか、エッジを出すとかしたほうが。
 帰りに渋谷公会堂前で劇中の時計台を確認。代々木公園を歩いたら、ギャオスの落ちたらしきところに青いシートがかかっていた。いい映画だったな。
『ヤングマガジン』
 城倉浩司の『グラス・ブレス』が打ち切りになってしまった!
 すごいショック。なんで〜? あんな面白いマンガなかったのに。毎号買ってハガキ出さないとダメなのか。
 え〜。なんで〜。なんで終わるの〜。信じられない。え〜。
 え〜。面白いのに〜。
4月29日(木)
サイクリング(橋本〜絹の道資料館〜遣水諏訪神社〜高尾〜立川)
 きょうは甲州街道。橋本から八王子バイパスを通らずに下の16号を初めて通る。途中で「絹の道資料館ここから1.5km」という看板発見。江戸後期、八王子の遣水(やりみず)では絹の生産が盛んだったそうで、その歴史や養蚕の技術が展示されている。豪農が何軒かあって、しかしたいがい何代目かで落ちぶれている様子を示した年表が面白い。その潰れた一軒の遺跡の上にいま立派な資料館が建っているのである。入場無料。
 それより気になったのが、資料館の前に出ていた「遣水諏訪神社大祭」の看板。たまたま今日、お昼から夕方まで催しをやっているらしい。看板の位置からは神社があるようには見えないけど、矢印の通りに行ってみたらカラオケの音が聞こえてきた。階段の下に綿菓子屋とお面屋が出ている。急な階段を上がると、恒久的な舞台のある狭い広場。さらに上がったところに神社。舞台では演歌に合わせてオバサンが踊っていた。舞台脇にはちゃんと演目が出ている。プログラムによるとカラオケ、踊り、空手の演武(フルコンタクトだった)、子ども囃子、芝居、抽選会、云々。地域の人たちのまさに晴れ舞台らしい。PAとスポットライトに、ビデオカメラが何台か、1台はなんとベータカム。客は広場いっぱいに150人以上、かなり盛り上がっている。しばらく見物することにして、3本100円の焼き鳥と100円のビールを買った。
 見物の結果、この遣水地区というのは、たとえば「○○さんの子ども」という説明が苗字でなく下の名前で通ってしまうようなコミュニティに見えた。環境がムチャクチャ良くて、昔ながらの里山風景が保存されている。昆虫採集の人や植物写真の人もチラホラ。いい感じだ。でも山の向こうには多摩ニュータウン、南大沢あたりのいかれたデザインの高層住宅が頭をのぞかせているし、峠を越せばすぐGフォースの本部がある。これがいつまで残るかな。
 高尾。八王子から坂道を覚悟してたら、全然平坦な道で拍子抜け。こんな道だったのか。もっと山かと思ってた。高尾山口駅前では、圏央道のトンネルを掘らせるなという署名運動をやっていた。署名する。高尾自然科学博物館を見学。
 新宿回って帰るつもりで走っていたら、きれいな並木道があって、「武蔵野陵」の看板が。昭和天皇の墓ってこんなところにあったのか。隣接する多摩陵と多摩東陵が大正天皇皇后。ふーん。ソッコー寄り道。
 自転車停めて、明治神宮と雰囲気のよく似た並木道に入ったら、先が全然見えない。どうやら5分ぐらいは歩かされそうだ。バカバカしくなって引き返そうと思ったんだけど、そういえば今日は死んだ本人の誕生日ではないか。それでこんなに家族連れとか来てるのね。せっかくなので見るだけ見ることに。墓の前で見回すと、横の林の中にこっそり監視小屋があった。お墓の現物は、石でできた巨大チャーハン。千年ぐらいしたら誰かに発掘されるんだろうなあ。中は何が入ってるんだろう。死体は焼いたのかな。
 立川でモノレールのできた駅前の様子を観察。南口に新しいショッピングビルができていた。モノレール、早く完成しないかな。町田の都南デパート前にできたやたらに広い道、どうやらモノレールの延伸を前提に作られているらしい。町田駅に接続したら相当便利な乗り物になるなあ。
松永洋介 ysk@ceres.dti.ne.jp